- 2024.12.23 2026.09.14
- 大腸がん
大腸がんと診断されたら。治療法・費用・生活まで知っておきたいことを徹底解説
大腸がんと診断されると、これからどのような治療を受けることになるのか、生活はどう変わってしまうのか、次々と疑問が浮かんでくることと思います。がんができた場所が結腸なのか直腸なのか、進み具合がどの段階なのかによって選べる治療法は細かく分かれており、内視鏡による治療から手術、薬による治療、放射線による治療まで、幅広い選択肢が用意されています。
近年は治療の技術も着実に進歩しており、体への負担を抑えながら根治を目指せるケースや、以前より生活の質を保ちながら治療を続けられるケース、治療後の回復や経過が良くなってきているケースも増えてきました。手術で治すのか、薬物療法が必要になるのか、あるいは人工肛門になるのではないかといった、具体的な心配を抱えている方も少なくないでしょう。
この記事では、大腸がんの基本的な特徴から、代表的な治療法の中身、そして治療を終えたあとの生活や経済的な支援制度まで、順を追って整理してご紹介します。正確な情報を知っておくことは、治療への不安を和らげる助けにもなります。信頼できる医療機関の情報サイトも参考にしながら、ご自身やご家族に合った治療の形を、医療チームと一緒に見つけていくための手がかりとして、ぜひ最後まで目を通していただければと思います。
1.大腸がんの基本知識
大腸がんとは何か
大腸がんとは、大腸の内側を覆う粘膜の細胞が異常に増え、悪性の腫瘍になった状態を指します。大腸は結腸と直腸に大きく分けられ、できた部位によって結腸がん、直腸がんと呼ばれることもあります。
多くの場合、もともとは良性のポリープだった組織が、時間をかけて少しずつがん細胞へと変化していくと考えられています。がんは粘膜の表面から発生し、進行すると粘膜下層、さらにその奥の筋肉の層や臓器の壁全体へと深く入り込んでいきます。進み具合が浅いうちに見つかれば、体への負担が少ない方法で対応できる可能性が高くなりますが、深く進むほどリンパ節や周囲の臓器への転移のリスクも高まっていきます。
大腸がんは、日本人がかかるがんの中でも多くの方が経験するがんのひとつで、男性・女性を問わず発症し、罹患する方の数は年齢とともに高まる傾向があります。発症には、加齢のほか、脂肪分の多い食事や運動不足といった生活習慣、遺伝的な要因など、複数の要素が関わっていると考えられています。
診断や治療に関する情報は、国のがん登録制度を通じて集計され、今後の医療の向上にも役立てられています。大腸という臓器の性質やがんの広がり方の特徴を知っておくことは、この後にご紹介する検査やステージ、治療方針を理解するうえでの土台になります。
大腸がんの症状と診断方法
大腸がんは、初期の段階では自覚できる症状がほとんど現れないことが多いがんです。がんが進行してくると、便に血が混じる、便秘と下痢を繰り返す、便が細くなる、腹痛やお腹の張りを感じるといった変化が出てくることがあります。ただし、これらの症状は痔や過敏性腸症候群など、他の病気でも起こり得るため、症状だけで大腸がんと自己判断することはできません。
正確な診断のためには、専門的な検査が必要です。検査は、まず問診を行い、必要に応じて内視鏡検査や画像検査を追加していく流れが一般的です。代表的なのは、肛門からカメラを挿入して大腸の内側を直接観察する内視鏡検査で、疑わしい部分があればその場で組織を採取し、顕微鏡で細胞を調べることもできます。
ほかにも、便に混じったわずかな血液を調べる便潜血検査、バリウムを使って腸の形を確認する注腸造影検査、血液中の腫瘍マーカーの値を確認する血液検査、CTを使って全身への転移の有無を確認する検査などが、状況に応じて組み合わされます。これらの検査の結果を組み合わせることで、がんの深さや広がりが明らかになり、次にご紹介するステージの診断や治療方針の決定へとつながっていきます。
どの検査を、どのタイミングで受けるかは体の状態によって異なりますので、気になる症状があれば早めに医師に相談することが安心につながります。
大腸がんの進行度とステージ
大腸がんの進み具合は、一般的に0期からIV期までのステージという段階で表されます。医療現場では、がんの深さを示す「T」、リンパ節転移を示す「N」、遠隔転移を示す「M」の頭文字を組み合わせたTNM分類という国際的な基準も使われています。ステージは、がんが大腸の壁のどの深さまで達しているか、近くのリンパ節への転移があるか、離れた臓器への転移があるかという3つの要素を組み合わせて判断されます。
がんが粘膜や粘膜下層にとどまっている早期の段階はステージ0からIに分類され、内視鏡での治療だけで対応できることも少なくありません。がんが大腸の壁の筋肉の層より深くまで進んでいたり、近くのリンパ節に転移が認められたりする場合はステージIIからIIIとなり、手術を中心とした治療が検討されます。さらに、肝臓や肺など離れた臓器にまで転移が広がっている場合はステージIVと呼ばれ、手術に加えて薬物療法や放射線治療を組み合わせるなど、より総合的な治療方針が立てられます。
進行度の判定には、切除した組織を用いる病理検査の結果も重要な情報となり、目に見える範囲だけでなく、細胞の性質を含む情報をもとに総合的に評価されます。
まれに肝臓や肺だけでなく、脳や腹膜に転移が見つかることもあり、その場合は原発巣である大腸のがんの状態とあわせて治療方針が慎重に検討されます。同じ大腸がんという診断でも、ステージによって選べる治療法や見通しは大きく異なりますので、ご自身のステージについては遠慮なく担当医に確認してみてください。治療方針を決める際には、ステージだけでなく、年齢や体力、持病の有無なども考慮されます。
ここからは、大腸がんに対して実際に行われている治療法について、内視鏡による方法から手術、薬、放射線まで順番にご紹介していきます。それぞれの特徴を知っておくことで、これから受ける治療の見通しが立てやすくなり、漠然とした不安も少しずつ整理されていくはずです。
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2.大腸がんの治療法
内視鏡治療の種類と適応
内視鏡治療は、がんが大腸の粘膜、またはごく浅い粘膜下層にとどまっている早期の段階で選択できる、体への負担が少ない治療法です。肛門からカメラを挿入し、モニターで大腸の内側を観察しながら、がんやポリープの部分だけを切り取っていきます。
代表的な方法には、輪状の器具でポリープの根元を締め付けて切り取るポリペクトミー、専用の器具で粘膜の下に薬液を注入してから病変を切除する内視鏡的粘膜切除術(EMR)、より広い範囲や大きな病変にも対応できる内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)などがあります。
ポリペクトミーでは、鉗子やスネアと呼ばれる器具を使い、高周波の電流でポリープの根元を焼き切るようにして切除します。出血を防ぐために、あらかじめ粘膜の下に生理食塩水を注入してから切除する方法が選ばれることもあり、まれに腸の壁に穴が開く穿孔という合併症が起こることもあるため、治療後は医療スタッフが慎重に経過を観察します。
拡大内視鏡を使って病変の表面を詳しく観察してから治療方針を決めることもあり、切除するポリープの個数や大きさによって、必要な処置の時間も変わります。対象となるのは、リンパ節転移の可能性がほとんどない早期の病変で、どの方法が選ばれるかは、病変の大きさや形、粘膜のどの深さまでがんが達しているかによって判断されます。
内視鏡治療の大きな利点は、開腹や腹腔鏡を使う手術に比べて体への負担が少なく、入院期間も短く済むことが多い点です。治療の翌日から食事が始められることも多く、数日程度の入院で退院できるケースもあります。一方で、切除した組織を詳しく調べた結果、粘膜下層の深い部分までがんが進んでいたことが分かった場合には、追加で手術が必要になることもあります。
近年はより多くの医療機関でこの治療を行っており、治療後は、再発や新たなポリープの有無を確認するために、定期的な内視鏡検査でのフォローアップが行われます。身体への負担をできるだけ抑える工夫がなされており、担当医から適応の判断や検査結果の説明を受ける際には、なぜその方法が選ばれたのかを一緒に確認しておくと安心です。
外科手術の手法と術後管理
大腸がんの手術は、がんができている腸の部分と、転移の可能性があるリンパ節をあわせて切除する方法が基本になります。がんの場所や進み具合によって、お腹に大きな切開を入れる開腹手術と、小さな穴から専用のカメラや器具を入れて行う腹腔鏡手術、さらに精密な操作ができるロボット支援手術などから選択されます。
手術は大腸がんの標準治療の中心となる方法のひとつです。腹腔鏡手術やロボット支援手術は、開腹手術に比べて傷が小さく、術後の痛みや回復までの期間を短縮できる傾向があります。直腸の低い位置にがんがある場合は、肛門の機能を残せるかどうかも重要な判断材料となり、状況によっては人工肛門を造る必要が出てくることもあります。
手術で切除する腸管の範囲や、リンパ節をどこまで郭清するかは、がんの深さや広がりに応じて決まります。直腸の手術では、排尿や生殖に関わる神経をできるだけ温存する工夫がなされることも多く、機能を保ちながら完全な切除を目指すことが基本方針です。
現在では、通常の開腹手術に比べて体への負担が少ない方法が広く普及しており、手術支援ロボットの導入も進んでいます。神経を温存することで、排尿機能に関わる膀胱への影響を少なくすることも目指されます。女性の場合、直腸に近い子宮や卵巣への影響についても事前に説明を受けておくと安心です。
がんが広範囲に及ぶと切除が困難になる場合もありますが、切除不能と判断された場合でも、薬物療法や放射線治療で症状を抑える方法があります。
手術後の回復をスムーズに進めるために 手術のあとは、体を慣らしながら少しずつ元の生活に戻していくことが大切です。
- 傷の状態チェック
出血や熱、傷の周りの強い痛みなど、いつもと違う様子があればすぐに医療スタッフに伝えましょう。 - 食事は少しずつ再開
最初は水分から始め、腸の動きを確認しながら消化の良いものへと段階的に戻していきます。 - 早めの体動かし
ベッドの上での軽い運動から歩行へと進めることで、腸の動きの回復や合併症の予防につながります。 - 排便習慣の変化に慣れる
人工肛門を造った場合も、看護師によるケア指導を受けながら、少しずつ新しい生活のリズムに慣れていくことができます。
手術直後は不安なことも多いと思いますが、術後の経過は医療チームが丁寧に見守ってくれますので、気になることはそのつど確認しながら回復のペースをつかんでいってください。排尿や排便に関する問題が残ることもありますが、多くは時間とともに改善していきます。肛門に近い位置にがんがある場合は、人工肛門になる可能性についても事前に説明があります。
薬物療法の種類と副作用
薬物療法には、細胞分裂の仕組みに働きかけてがん細胞を攻撃する抗がん剤による化学療法と、がん細胞に特徴的な分子を狙って攻撃する分子標的薬、免疫の力を利用してがん細胞を排除しようとする免疫療法があります。分子標的薬の中には、がんに栄養を送る血管の働きを阻害するタイプの薬もあります。
薬の効果を予測するために、がん細胞の遺伝子を調べる検査が行われることもあります。手術の前後に再発を防ぐ目的で行われることもあれば、離れた臓器に転移がある場合に、がんの進行を抑えて症状を和らげる目的で行われることもあります。
薬の種類や組み合わせは、がんの性質やステージ、体の状態によって一人ひとり異なり、点滴での投与と飲み薬を組み合わせるなど、通院しながら続けられる形が選ばれることも増えています。標準治療として確立された薬の組み合わせのほか、新しい薬剤の効果を調べる臨床試験(治験)に参加できる場合もあります。
抗がん剤治療により、生存期間の延長が期待できるとされていますが、薬物療法や手術の影響で貧血が起こることもあり、必要に応じて鉄剤の補充や輸血が行われます。どの薬をどのような組み合わせで使うかは、これまでの研究や治療ガイドラインをもとに、患者さん一人ひとりの状態に適切な治療方法が検討されます。
治療中の副作用と上手に付き合うために 薬物療法では副作用が出ることも多いため、事前に対処法を知っておくと安心です。
- 吐き気・嘔吐対策
症状が出る前から医師の指示に沿って薬を使うことで、つらさを大きく和らげられることがあります。水分がとれないほどつらいときは、点滴での水分補給が必要になることもあります。 - 脱毛への備え
ウィッグや帽子など、必要になりそうなものはあらかじめ用意しておくと気持ちの負担が減ります。 - 手足のしびれは早めに相談
症状が軽いうちに相談することで、薬の量や種類を調整してもらえる場合があります。 - 感染症予防
免疫力が下がりやすい時期は、発熱などの体調変化があればすぐに連絡できるようにしておきましょう。
副作用の出現の仕方には個人差があり、症状を我慢する必要はありません。安全に治療を進めるために、気になる症状があれば速やかに医療スタッフへ報告することが大切です。つらいと感じたときは遠慮せずに医療チームへ相談し、無理のない形で治療を続けられる方法を一緒に探っていきましょう。
放射線治療の役割と効果
放射線治療は、高いエネルギーを持つ放射線をがんのある部分に照射し、がん細胞の増殖する力を抑える治療法です。大腸がんの中でも、特に直腸がんで用いられる機会が多く、手術の前にがんを小さくして手術をしやすくする目的や、手術の後に残っている可能性のあるがん細胞を叩いて再発を防ぐ目的で行われます。
抗がん剤と組み合わせて行う化学放射線療法という方法が選ばれることもあり、単独で行うよりも高い効果が期待できる場合があります。放射線治療は、手術の効果を補助する目的で組み合わされることも多く、治療方針は各学会や研究会が発表する診療ガイドラインなどを参考に検討されます。
また、骨盤内で再発したがんや、根治を目指すことが難しい場合に、痛みなどの症状を和らげる緩和的な目的で用いられることもあります。放射線は、がんのある部分に狙いを定めて体の外から照射されますが、その周囲の正常な組織にも多少の影響が及ぶため、部位によっては下痢や皮膚の炎症、排尿に関する変化などが起こることがあります。
治療の効果や体への影響の出方は、照射する範囲や回数、これまでに受けた治療の内容によっても変わってきます。治療期間は約数週間から1か月程度に及ぶことが多く、平日に毎日通院しながら少しずつ照射を重ねていく方法が一般的で、通院しながら日常生活を送れる場合も多くあります。肛門に近い直腸の下部にがんがある場合など、部位によって照射の範囲や方法が変わることもあります。
放射線治療が自分の治療計画にどう組み込まれるのかは、担当医から丁寧に説明を受けたうえで、納得しながら進めていくことが大切です。そのため、治療計画は担当医とともに作成し、体調の変化に応じて内容を変更することもあります。
治療の内容が見えてくると、今度は治療を終えたあとの生活が気になってくるのではないでしょうか。ここからは、日常生活の整え方や心のケア、経済的な支援制度について、順番にご紹介していきます。
3.治療後の生活とサポート
治療後の生活習慣の見直し
治療がひと段落したあとは、無理のない範囲で生活習慣を見直していくことが、体力の回復や再発の予防につながっていきます。特別なことを一度に始める必要はなく、日々の暮らしの中で少しずつ取り入れていくことが長期にわたって続けるコツです。
治療の影響で体力が低下することもあるため、無理のない範囲で過ごし、体力を維持することを心がけましょう。生活の質(QOL)を保ちながら過ごすことも、大切な視点のひとつです。
治療後の生活で意識したい3つのポイント 毎日の暮らしの中で少しずつ取り入れられる工夫を挙げてみます。
- 食事はバランスよく
脂肪分の多い食事を控えめにし、野菜や果物、食物繊維を積極的に取り入れることが勧められています。 - 軽い運動を習慣に
ウォーキングなど無理のない運動を続けることで、体力の回復や気分転換につながります。 - 十分な睡眠とストレスケア
リラックスできる時間を意識的につくることも、体の回復を支える大切な要素です。
生活習慣の見直しは、一気に完璧を目指す必要はありません。できることから少しずつ取り入れていく姿勢で十分です。体重や体調の変化は、次の診察の際に主治医へ伝えることで、その後の生活習慣のアドバイスにも役立ちます。定期的な通院での経過観察と組み合わせながら、自分に合ったペースを見つけていきましょう。
緩和ケアと心理的サポート
緩和ケアと聞くと終末期の医療というイメージを持たれる方もいますが、実際には治療の初期段階から、体の痛みやつらい症状を和らげ、心の負担を軽くするために利用できるものです。診断を受けた直後の大きな不安から、治療中の孤独感、治療後の再発への恐れまで、時期によって形を変える心のつらさに寄り添ってくれる存在でもあります。
心のつらさと向き合うためにできること 気持ちの整理には、次のような関わり方が助けになります。
- 専門スタッフへの相談
緩和ケアチームや医療ソーシャルワーカー、カウンセラーなど、話を聞いてくれる専門家に頼ることができます。 - 家族・身近な人との気持ちの共有
不安や悩みを一人で抱え込まず、信頼できる人に話すだけでも気持ちが軽くなることがあります。 - 患者会・支援センターの活用
患者会やがん相談支援センターなどを通じて、同じような立場の人と話す機会を持つのも一つの方法です。
体調や気持ちの状態に応じて、通院治療と並行して緩和ケア外来を利用できる病院も増えてきています。心の状態は体の回復にも影響します。つらいと感じたときは我慢せず、周りのサポートを頼っていただければと思います。
患者支援制度と経済的支援
大腸がんの治療には、手術や薬物療法、通院にかかる交通費など、さまざまな経済的な負担が伴います。こうした負担を軽くするために、いくつかの公的な支援制度が用意されています。
知っておきたい経済的支援の窓口 状況に応じて活用できる制度の例を挙げます。
- 高額療養費制度
1か月の医療費の自己負担額には年齢や所得に応じた上限が設けられており、超えた分は払い戻しを受けられます。 - 傷病手当金
会社員などが加入する健康保険では、療養のために働けない期間の収入を一部補う制度があります。 - 医療費控除
1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合、確定申告をすることで税金の一部が戻ってくることがあります。 - がん相談支援センターへの相談
全国のがん診療連携拠点病院などに設置されており、制度の利用方法や手続きについて無料で相談できます。
病状によっては、障害年金などの公的な年金制度の対象になる場合もあります。仕事を続けながら治療を受ける場合は、勤務先や医療機関のがん相談支援センターを通じて、両立支援に関する相談ができることもあります。
どの制度が利用できるかは、加入している保険の種類や状況によって異なります。まずは病院の相談窓口やがん相談支援センターに問い合わせてみることをお勧めします。
4.まとめ
ここまで、大腸がんとはどのような病気か、症状や検査の流れ、ステージによる位置づけといった基礎知識から、内視鏡治療、手術、薬物療法、放射線治療といった治療法の中身、そして治療を終えたあとの生活習慣や心のケア、経済的な支援制度まで見てきました。大腸がんの治療は、がんの場所や進み具合、ステージによって選べる方法が細かく分かれており、一つとして同じ治療の形はありません。
どの治療を、いつ、何のために受けるのかを理解しておくことは、納得して治療を進める助けになります。各治療の技術向上により治療成績も少しずつ向上しており、これらを実施できる医療機関や施設等も年々増えています。内視鏡による負担の少ない治療で対応できる場合もあれば、手術や薬物療法、放射線治療を組み合わせて長い目で向き合っていく場合もあります。
どの治療を選ぶ場合であっても、体の負担を減らしながら、その方に向けた最適な方法を見つけていくために、専門の医療チームが連携しながら丁寧に寄り添ってくれます。治療とご自身の生活との関係を踏まえながら、無理のないペースで向き合っていくことが大切です。分からないことや不安なことがあれば、その都度、遠慮なく担当医や看護師に尋ねながら、ご自身のペースで治療と向き合っていっていただければと思います。

快適医療ネットワーク理事長
監修
医学博士 上羽 毅
金沢医科大学卒業後、京都府立医科大学で研究医として中枢神経薬理学と消化器内科学を研究。特に消化器内科学では消化器系癌の早期発見に最も重要な内視鏡を用いた研究(臨床)を専攻。その後、済生会京都府病院の内科医長を経て、1995年に医院を開業。
統合医療に関する幅広し知識と経験を活かして、がんと闘う皆様のお手伝いが出来ればと、当法人で「がん患者様の電話相談」を行っております。







